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交通渋滞の深刻化をかわゆーく訴える Uber の CM

金井哲夫 Feb 27 2018

東南アジアの都市におけるライドシェアの有効性を訴えるUberのCM。車社会が抱える深刻な状況に対しての問題提起を行っているが、乗っているのがダンボール箱なだけにどこか滑稽でかわいささえ感じてしまう。

dir
Adam Berg
prod co
INDO FILM
post prod co
Swiss
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国際的な配車サービスのUberが東南アジア向けに制作した CM だ。ダンボール箱を自動車に見立てて、増え続ける自動車とその混雑ぶりを表現している。だから、ライドシェアで車の数を減らしましょうということだ。

Uberは、東南アジアを中心とした「Unlocking Cities」(街を解放する)キャンペーンを展開し、9,000人分の顧客アンケートとボストン・コンサルティング・グループによる調査をもとに、東南アジアの9つの都市におけるライドシェアの有効性を訴えている。

調査の内容は、このキャンペーンのサイト「Unlocking Cities」で見ることができるが、たとえば、混雑時に1人しか乗っていない車の割合は60パーセントであるとか、今のままなら2022年のジャカルタでは車が完全に動けなくなるとか、マニラのドライバー1人が駐車場を探す時間は年換算で23日間だとか、いろいろ。

そんな深刻な状況を表しているのだけど、いい大人がダンボール箱で自動車ごっこをしているようなこの映像は、滑稽で微笑ましくすらある。音楽もまたホッコリさせる。ディズニー映画「ジャングル・ブック」の挿入歌「ザ・ベア・ネセシティー」だ。「本当に肝心なものだけあればいい」と歌っている。

制作は数多くの CM を手がけるスウェーデンの INDO FILM 。監督は、CM の他に MV も多く手がけているアダム・バーグ氏。

撮影されたのはバンコックの市街。200人のエキストラが実際に箱を肩から下げて歩いている。その撮影風景はこちらで見ることができる。

また、無数のダンボールが渋滞しているシーンや、ビルからダンボールが崩れ落ちてくるシーンは、ポストプロダクションを担当した視覚効果スタジオ Swiss が CG で作っている。

雑誌編集者を経て、フリーランスで翻訳、執筆を行う。

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