関根光才監督特集上映＠下北沢K2にて開催決定！
新作 「ZENON」を含む全８作品を一挙上映。

関根光才監督は、映像作家 / 映画監督として、日本の映像業界を牽引する存在。幼少からクロスカルチュラルな環境で育ち、その影響はビジュアルスタイルやストリーテリング、作品の背景に佇むアート的思考にみられる。

CMやミュージックビデオのジャンルで頭角を現した関根監督は、2005年にショートフィルム「RIGHT PLACE」で鮮烈な映画監督デビューを果たすと、長編映画や短編映画に意欲的に取り組むようになる。2018年には長編劇場映画の監督・脚本を手掛け「生きてるだけで、愛。」 (原作:本谷有希子)を発表。新人映画監督に贈られる新藤兼人賞・銀賞、 フランス、キノタヨ映画祭・審査員賞などを受賞する。同年公開した、大阪万博を軸に、現代社会の構造問題を問う長編ドキュメンタリー映画「太陽の塔」も好評を博す。

「ZENON」 ２０２１年／３０分
監督・脚本＝関根光才／撮影＝光岡兵庫／照明＝岩渕隆斗／録音＝久道崇／編集＝脇田祐介／音楽＝アスカ・マツミヤ　出演＝毎熊克哉、黒澤はるか、山中崇
今回の特集の見どころは、なんといっても新作「ZENON」を含む三本立て上映。「ZENON」は夢の中にいるような不穏な感覚を、古代ギリシャの哲学者の唱えた矛盾を下敷きに映像化したショートフィルム。夫（毎熊克哉）が妻（黒澤はるか）を追いかける夢をみるが、追いかけても辿り着けず、いつしか追いかけているのが自分自身かさえもわからなくなる。

同時上映となる「彼女が夢から覚めるまで」は、HIMIによる楽曲をモチーフにした短編映画。菅原小春、森山未來を迎え、カフェで働く、不思議な能力を持つと自称する耳の聞こえないろう者の女が、客である吃音の絵描きの男に恋をする物語。バンコクで撮影をした「Nighthawks in Bangkok」は、バンコクのレストランで働くウエイトレスのプロイと、日本からやってきた漂流者の客が織りなす22分の短編映画だ。

関根光才監督

「下北沢に新たに生まれた映画館K2。錚々たる監督のみなさんに続き、まさか自分の特集 上映を… 本当にありがたく奇跡的なことだなと思っています。ますます混沌としていく 世界の中で、映画で、映像で対話できることのあり がたみを心に深く感じながら、みなさんとお会いできるのを楽しみにしています」（関根光才監督）。

2022年9月9日（金）〜　10月7日 （金）の特集上映期間は、この三本立てのほかにも5作品の関根光才監督作が楽しめるようになっている。また期間中はトークショーも開催決定。詳細はK２の公式サイトよりチェック！