NEWREEL
Reel

スコールビーツの大胆キャンペーン
「正しく飲んで、正しくセックスしよう」

金井哲夫 金井哲夫 May 30 2019

ブラジルのビール「スコールビーツ」のキャンペーン「Drink Right, F*ck Right」のアニメーションCMをご紹介。ここには「飲酒に責任を持つことがクールで、飲み過ぎは素晴らしいセックスができない」というメッセージが込められている。

dir
Ralph Karam
prod co
Le Cube
Skol Beats
FacebookTwitterLinePocket

ブラジルのビールメーカー、アンベブが製造販売するビール「スコールビーツ」のキャンペーン用 CM だ。そのキャンペーンとは「Drink Right, F*ck Right」、つまり、正しく飲めば正しくセックスできるよ、というもの。F*ck はメディアによって、いろいろな形で伏せ字になってるけど、まあ、そういうこと。

このCMの制作会社ワイデン+ケネディー・サンパウロのエグゼクティブ・クリエイティブディレクター、エデュアルド・リマ氏はこう説明している。「Drink Right, F*** Right は、責任を持って飲もうというキャンペーンで、絶対的な真実と新しい考え方を伝えるものです。一線を越えたことがない人なんていますか? Drink Right, F*** Right には、すべての人に度を超さない飲み方を教える使命があります」

制作はブラジルのアニメーションスタジオ、ル・キューブ。監督は、ル・キューブ所属のグラフィックデザナーでイラストレーター、そして映像監督でもあるラルフ・カラム。Vimeo では成人向けに指定されているけど、それほど露骨な内容ではない。それというのも、このキャンペーンの主眼は、あくまで飲み過ぎないように人々を啓蒙することであって、セックスは、インパクトがあって誰もが興味を持つ楽しい題材として選ばれたものだからだ。

このキャンペーン動画は今年の3月に公開されたが、それに先立って昨年の12月には、キャンペーンの主旨を説明する動画が、やはりル・キューブによるポップで楽しい作品として作られている。

最初にこう説明が入る。「いまだに大酒を飲む人はクールだと思われている。本当にクールなのは飲酒に責任を持つことだと私たちは示したい。そこで誰もが無視できない題材を使った。飲み過ぎは素晴らしいセックスの妨げになる」。その後に関連グッズとデジタルコンテンツの紹介が続く。そして、88の性交体位を紹介した古代インドの性の教典「カーマ・スートラ」をもじった「スートラ・フェイル」(失敗スートラ)が登場する。これは、飲み過ぎた人のセクシャルではない「体位」の数々だ。69ならぬ96、本当の犬に顔を舐められる犬の体位など。全20体位を集めた本が、ブラジル人一名様限りという形で酒類販売業者のサイトEmpórioda Cervejaから1レアル(約27円)で限定販売されていたそうなんだけど、残念ながらもう手に入らない。

ここで紹介されるグッズの中には、ビール6本パック、いわゆる「シックスパック」ならぬ「セックスパック」がある。これは、ビールが3本と水が3本のセットになっていて、酒を飲むときはかならず水分補給をしましょうという主張が込められている。これまた洒落ている。もちろん、価格はビール3本分とのこと。

金井哲夫

雑誌編集者を経て、フリーランスで翻訳、執筆を行う。