3月にリリースされたスーパーオーガニズムのデビューアルバム「Superorganism」に収録されている「The Prawn Song」(エビの歌)の MV が、楽しすぎる。
スーパーオーガニズムは、2017年にイギリスのインディーレーベルから突如世界デビューを果たしたグループ。構成年齢が10代から30代の多国籍バンドという、なんだかすごく楽しそうな集団だ。リードボーカルを務めるのは日本人の野口オロノ氏。アメリカの高校を卒業したばかりで、現在18歳。MV で青赤のアナグリフ・メガネをかけて歌っているのがオロノ本人だ。
8ビットっぽい懐かしのビデオゲーム風映像を制作したのは、映像作家としてメンバーに加わっているブレア・ロバート・ストレンジ監督。ブレア監督が、本作のピクセルアニメーションも制作している。フォトグラフィーとVFXは、これまでもブレア監督と共にスーパーオーガニズムの MV を制作している映像作家のダン・ホーキンスが担当。スーパーオーガニズムのシンボルでもある空飛ぶクジラの他、リアルなエイやイルカなどがさりげなく合成されていて、レトロでサイケデリックな彼らならではの世界が展開されている。
MVは、エビの「スタイリッシュプローン」とカニの「クラブマン」のメッセージングで始まる。
エビ「オレ、進化する」
カニ「(笑)マジか」
<スタイリッシュプローンは海を去りました>
歌詞は、人間はいざこざが多いけど、私はエビに生まれてよかったわ、という人間を皮肉った内容だ。この歌詞に映像がシンクロしているところが面白い。たとえば「エビが世界戦争を起こしたことある?」「エビが人を蹴って暴れてるところを見たことある?」「エビが手錠かけられたところを見たことある?」なんて部分では、バンドのメンバーが暴れたり、エビになったメンバーが手錠をかけられていたりしている。ブレア監督は、バンドのメンバーとして、映像を使って演奏に参加しているといった感じだ。
スーパーオーガニズムは、6月に宇多田ヒカルの「パクチーの唄」をカバーしたことでも話題になった。これは宇多田ヒカルからのオファーで実現したプロジェクトだ。このMVも、ブレア氏が監督している。
彼らは7月のフジロックフェスティバルに出演していたのだが、2019年1月にも来日し、札幌、東京、名古屋。大阪、福岡でツアーを行う予定なので、見逃してしまった方はどうぞ。
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