去年の9月に発表された Original Swimming Party のシングル「Biggest Curse」の MV は、1月にベルリン・ミュージック・ビデオ・アワードにノミネートされたが、惜しくも受賞を逃してしまった。とは言え、これだけの作品を無視するわけにはいかないので、みなさんもぜひ見て欲しい。
Original Swimming Party は南アフリカはケープタウン出身のオーディオ・ビジュアル・バンド。2人組みだが、さまざまな楽器を演奏しながら、映像や視覚効果をふんだんに採り入れたショーを繰り広げることで人気が高い。この「Biggest Curse」(最大の呪い)では、南アフリカのシンガー、ムーンチャイルド・サネリーをボーカルに迎えている。
MV を制作したのは南アフリカの映像プロダクション Ola! Films の共同創設者エイミー・アレス。ショートフィルムの情報サイト「1.4」のインタビューによると、この MV は彼女のほうから Original Swimming Party にアプローチして実現した。
それというのも、以前、MV で踊っている少年ルケニョ・ノンポンゴと仕事をした際に、彼の才能に惚れ込み、なんとか売り出したいと考えたからだ。つまりこの MV は、ルケニョくんのために作られたと言ってもいい。コレオグラファーのナタリー・フィッシャーとマックスウェル・ゾラニ・ラニの振り付けも素晴らしいが、ルケニョくんはそれに見事に応えている。
この話のアイデアは、アレス監督の友人から聞いた子ども時代の話にある。昔は白人の家に使用人として住み込む黒人家族が多く、友人もそんな家で使用人の子どもとして育った。彼はよく家の中を狂ったように走り回っていたが、あるとき、その家の主人の代わりに母親が焼いたケーキを囓ってしまった。それを聞いたアレス監督の中で、イメージがはじけたのだという。
なんとこれが、アレスの10年にわたるキャリアにおいて初めての MV 監督作品ということで、思い入れもかなり強いそうだ。
関連アイテム
[amazonjs asin=”B076CJLS86″ locale=”JP” title=”Biggest Curse”]