2017年にリリースされたデュア・リパの初のアルバム「デュア・リパ」からの6つめのシングルカット「IDGAF」が発売されたのに合わせて、1月12日に公開になった MV だ。
普通に赤い服を着たデュア・リパが歌い始めたと思ったら、青い服を着たもうひとりのデュア・リパがそれを引き継いで歌い出す。すると、青い服のダンサー5人と、赤い服のダンサー5人が現れる。よく見ると青組と紅組のダンサーは、5人が二役を演じている。つまり、デュアと5人のダンサーから構成される青組とまったく同じメンバーが、服の色と髪型を変えて紅組になっているというわけだ。
そんな彼女たちが入り乱れてダンスをする。同じ人同士で絡む。けっこう面倒な画像処理をしているのだろうなと感じる。というわけで、この MV を制作した Glassworks によるメイキング動画を見ると、「けっこう」どころじゃない。めちゃくちゃ面倒なことをしていることがわかる。
たとえば、紅組青組で同じ人が演じるペアが次々と絡むシーンでは、ひとりずつの映像を切り出して合成し、カラーグレーディングをしている。また、デュアがもうひとりのデュアの額にキスをするシーンでは、Autodesk Flame上でコンポジットしている。
IDGAF とは「I don’t give a fuck」の頭文字を並べた英語のスラングで、「どーでもいい」という意味。ちなみに「アイディージーエイエフ」と発音する。
歌詞の内容は、「馴れ馴れしくし電話してこないでよ。もう、あんたのことなんか知ったこっちゃないんだから。あんたに構ってるヒマなんてないのよ。もう、あんたなんて、どーでもいいんだから」といった感じ。
監督は、映像制作会社「キャビア」に属するヘンリー・スコフィールド氏。デュア・リパの前作「New Rules」の MV 監督も務めている。
スコフィールド監督は、この MV のコンセプトについて、「デュアの2人のアルター・エゴ同士の衝突が感情の交換に変わってゆく様子を動きで表したかった」と話している。これは「文字通り、恋人関係の破局の文脈を超えた、この曲の力強さの具体化」であり、「デュアの2つの感情状態を表した内面的葛藤の視覚化」だという。「最初は強いデュアが弱いデュアを強く叱咤するが、やがては、どーでもいいことなんだと納得させる」とスコフィールド監督は話している。
この激しいダンスの振り付けは、ダンサーで振り付け師のマリオン・モーティン氏が行った。それを「ひとつのステップもミスすることなく見事に体現した」とスコフィールド氏はデュアのダンスを絶賛している。
MTV NEWS は、デュアがツイッターで「撮影は朝6時から翌朝の4時まで22時間かかった。でもすごくやり甲斐があった」と呟いたことを伝えている。
デュア・リパは、5月8日に Zepp Tokyo でライブを行う。あのキレキレのパフォーマンスを生で見たい方はぜひどうぞ。
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