サウンドアーティストevalaによるインビジブル・シネマ「Sea, See, She― まだ見ぬ君へ」が、いよいよ2020年1月24日〜26日の3日間、南青山にあるスパイラルホールにてプレミア上映される。
本作は、evala氏自身が2016年から取り組んでいる、これまでない新しい聴覚体験をもたらす独自プロジェクト「See by Your Ears」の一部の作品として、「インビジブル・シネマ(目に見えない映画)」をテーマに、世界に類をみない、音楽家による「音の映画」を製作した。
耳で視る“音だけの映画”とは──
日程:2020.1.24 (金) – 1.26 (日)
上映時間:約70分
*各日6回上映(各回入れ替え制)※開場は各上映開始時間の20分前
①11:00
②12:40
③14:20
④16:20
⑤18:00
⑥19:40
会場:スパイラルホール (東京都港区南青山5-6-23 スパイラル3F)
チケット:一般 3,100円/ 当日 3,600円 全席自由
チケットはPeatixより購入 https://invisiblecinema.peatix.com/
*暗闇で立体音響を体験するという作品の性質上、感覚が敏感な方には大きな音や光などが強く感じられる可能性があります。
感受性は個々のお客様によって異なりますので、予めご留意の上、鑑賞をご判断ください。
*未就学児鑑賞不可
CREDIT:
音楽・音響・監督|evala
演出|関根光才(NION)
音響|久保二朗(ACOUSTIC FIELD Inc.)
照明|2bit
舞台監督|イトウユウヤ
宣伝美術|田中良治(Semitransparent Design)
プロデューサー|田崎佑樹(See by Your Ears)、高橋聡(NION)
広報|入江好美(See by Your Ears)
制作|清水聡美(See by Your Ears)
協力|NION、Whole Universe、Meyer Sound
会場協力|株式会社ワコールアートセンター
製作・主催|See by Your Ears
“暗闇の中に映画を視る”という新たな映画体験を生み出すと同時に、立体音響システムを駆使したevala独自の作曲手腕によって、従来の映画館をアップデートする先端事例を提示する試みでもある。
また、ドキュメンタリー映画『太陽の塔』をはじめ、哲学的なビジュアル世界で絶大な評価を得る映画監督・関根光才が、evalaの作品世界に共鳴し、本プロジェクトに演出として参加。2人は以前にもタッグを組んでおり、昨年”グランドシネマサンシャイン”のこけら落としとして公開された関根光才監督作品『TRANSPHERE(トランスフィアー)』では、evalaが音響設計を担当している。
今回、NEWREELでは「Sea, See, She― まだ見ぬ君へ」の公開について両氏からコメントをもらった。
evala氏
本作は、外側からイメージを提示するのではなく、音によって鑑賞者それぞれの内側から立ち上る情景を生み出し、言葉以前の原初に、どのように世界を知覚していたのかを体験する試みです。音だからこそできる新しい体験を「See by Your Ears」では常々探求しています。本作品は「インビジブル・シネマ」という新シリーズの第1作目ですが、ぼくたちの中に眠る、プリミティブな深部に出会ってもらえたらと思います。
音楽家、サウンドアーティスト。立体音響システムを新たな楽器として駆使し、2016年より新たな聴覚体験を創出するプロジェクト「See by Your Ears」を始動。音が生き物のように躍動的にふるまう現象を構築し、新たな音楽手法としての“空間的作曲”を提示する。代表作に『大きな耳を持ったキツネ』(Sonar+D, Barcelona 2017) 、ソニーの立体音響技術Sonic Surf VRを用いた576ch音響インスタレーション「Acoustic Vessel Odyssey」(SXSW, Austin 2018)など。
http://evala.jp/
関根光才氏
evalaさんの作品を体験したとき、インビジブルなものがこんなにも豊かにイメージを生み出すことに、映像作家として驚きました。この作品では、自分の内側を見るわけですが、そういう意味では「音の曼荼羅絵図」、と言えるかもしれません。曼荼羅は、悟りを開くためのガイドとなるものですが、言葉に表せないから、ビジュアルで表現されている。今回はそれを音でやっています。演出として僕が関わっている部分にも、期待してもらえたらと思います。
映画監督、映像作家。2005年から短編映画、CM、MV、ビデオインスタレーションなど多数の映像作品を手がけ、クロスカルチュラルで哲学的な作風を特徴とする。2018年には長編映画『生きてるだけで、愛。』『太陽の塔』を公開。また2019年には evalaが音響設計を担当したIMAX短編映画『TRANSPHERE』を発表した。
http://www.kosai.info/
「音」という情報のみから広がる景色や物語は決してひとつのものではない。
本作は、観客それぞれが持つバックグラウンドや経験値から、個々の景色が描かれ無限の物語が生み出されことだろう。
暗闇の中に広がる独自の映画世界を、是非ワールドプレミア上映で確かめていただきたい。